サン=ブリユーにて

サン=ブリユーに来て、突然ブログを書こうと思い立った。日本に帰国してからいじけ気味だった自分のモヤモヤが、ここに来ている写真家たちの熱っぽさの前で一瞬にして消え去り、まずは小さなことでも自分が出来ることを少しずつしていこうと思った。写真を撮り始めてから、本当に本当に沢山の人に助けられながら、ここまでやってこれた。恩返しもまだまだ出来るような状況ではない。そんな僕に出来ることはいじけることではなく、文句をたれることでもなく、少しでもその人達に恩返し出来るような人間になり、少しでもその環境づくりに寄与することだと思う。日々の自分が目にしていること、感じていることを少しずつ書き留めて行こうと思う。

9月29日
午前11時の便で成田を発ち、シャルルドゴール空港に夕方4時過ぎに定刻通り到着。そこからグランドラインに乗って西へ約四時間、10時過ぎにブルターニュ地方の首府レンヌに到着した。それまでの寝不足の帳尻を合わそうと飛行機と鉄道の中ではほとんど寝ていたから、サン=ブリユーについても、いまいち自分がどこにいるのか、頭が現実の移動距離についてきていない感じだ。何はともあれ、3ヵ月ぶりの海外で、頭はボーっとしながらも、フランスの古い町並みを見ると少しずつ気分が高揚してきた。ホテルの部屋につくと、自分宛のウェルカムメッセージの横にビールとお菓子が添えられていた。栓抜きはどこだろうかと探していたところまでは覚えているが、長距離の移動に疲れたのか、知らぬまに眠りについていた。

サン=ブリュー
サン=ブリユーには、フォトフェスティバルへの参加の為に来ている。今年、4月にアムステルダムで行われたWorld Press Award Daysでプレゼンを行った直後に、フェスティバルのディレクターの方に声をかけてもらい、フェスティバルの展示の為に新しい取材を行わないかと誘われた。以前から取材してみたかった内容を伝え、その場で参加することが決定した。それから約3ヵ月に渡って高知県で取材を行い、そして、今、フェスティバルの開催地であるサン=ブリユーを訪れている。

ヨーロッパに来るまで知らなかったことだが、ここでは年中、写真のフェスティバルが行われている。フランスをベースに活動する韓国人写真家の友人に言わせれば、フランス国内だけでも大小20個ぐらいはあるんじゃないの?と。(ちゃんとした数は調べなければいけないが、ようはまあ、沢山有るということだ)。フランスだけではなく、ヨーロッパ各国でそれなりの数が行われているから、それを全部数えてみるのは少しだけおもしろいかもしれない。僕自身も、今年にはいって、ギリシャ、ジョージア(ヨーロッパではないが)、フランスで二カ所で展示がされているのだが、分母が違えば、それだけ、多くの写真家が仕事を展示する場があることだろう。知り合う若い写真家の多くがヨーロッパに拠点を動かすのも頷ける。


ちなみにリネンからサン=ブリユーまでを車で送って下さったおばちゃんによれば、ブルターニュのこの地方だけでも3つの写真のフェスティバルがあるということ。

そもそも写真のフェスティバルとはなんぞや的な話ももちろんあるだろうと思うから、それについては、いずれちゃんと学んで書くことにして、次回からはもう少しここで行われているフェスティバルと展示されている他の写真家たちの紹介をしようと思う。









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